事故で歯が折れた時の対処法と治療法を解説!

事故で歯が折れた時の対処法と治療法を解説!

事故などによって歯が折れてしまった場合は、適切に対処する必要があります。痛みなどもあり慌ててしまいますが、万が一の事態に備え、歯が折れた場合にどのように対処すれば良いか確認しておきましょう。

ここでは、歯が折れた場合の対処法と、歯科医院ではどのような治療が行われることになるのかについて解説します。また、歯が折れた場合は後遺障害に該当するかについてもまとめました。

事故で歯が折れた時の対処法

交通事故や仕事中の事故などにより顔面を強打し、歯が折れてしまうことがあります。自分では十分注意していたとしても、他者の不注意で被害をこうむってしまう可能性もあるでしょう。歯が折れた場合の対処法から解説していきます。

折れた歯を保存する

歯が折れてしまった場合、破片は捨てることなく保存しておきましょう。折れ方によっては元の位置に修復できる可能性があるからです。

破片は乾燥をさせずに保存する必要があります。そのために特に適しているのが、牛乳に浸けて保存する方法です。

牛乳に浸けておくことによって歯根の表面部分についている細胞の乾燥を防げるほか、浸透圧の働きで細胞が崩れるのを防げます。できれば折れてから30分以内に水洗いすることなく牛乳に浸けましょう。

すぐに牛乳が用意できない場合は、口の中に含んで乾燥を防ぎます。誤って飲み込まないように注意してください。砂粒などがついていてそのまま口に含むことに抵抗を感じるケースも考えられます。どうしても洗いたい場合も、水道水で軽く流す程度にしましょう。

なるべく早く通院する

通院はなるべく早いタイミングが理想です。1分でも早く治療を受けることにより折れた歯を元に戻せる可能性が高くなります。あらかじめ電話で連絡しておくことによりスムーズな対応が期待できるでしょう。

折れた歯の治療法

折れた歯の治療法折れた歯をそのまま放置するのはおすすめできません。早急に治療を受けましょう。折れた歯の治療法としてはて以下のような選択肢があります。

折れた歯を接着する

歯の折れ方によっては、接着で対応できるケースがあります。接着するためには、折れた歯の破片がなければなりません。

また、歯の根っこ部分が大きく割れているような場合や、ヒビが入っている場合などは接着できないケースがあります。問題なく接着できたとしても、しばらく生活していると再度破片が取れてしまうようなケースも珍しくありません。

こういった場合は被せ物で対応することもあります。

欠けた部分を修復する

歯が折れたものの、破片がなくなってしまったような場合はプラスチックのコンポジットレジンなどを使って修復することになります。

また、折れた部分が小さい場合は、歯の形を整えたうえで加工したセラミックを貼り付けるラミネートベニアと呼ばれる方法がとられることも多いです。

被せ物を作る

歯が大きく折れてしまったような場合は接着、修復が難しくなるため、被せ物を作ることがあります。神経を取り除いて歯の中をキレイにし、被せ物をしていく治療法です。

神経を取り除く必要がないようなケースでは、根っこの治療をすることなく被せ物を作ります。

インプラント治療

その他の治療法が難しい場合や、年齢が若い場合はインプラント治療もおすすめです。あごの骨にドリルで穴を開けてインプラント体(フィクスチャー)を埋入し、人工歯を取り付けます。

外科手術を必要としますが、審美性が高く、機能性にも優れている治療法です。

また、折れた歯を放置してしまった場合の治療法としてもインプラントが向いていることがあります。

インプラント治療の詳細については『インプラントとは?メリット・治療の流れ・費用など徹底解説』で解説しているので、こちらもご覧ください。

歯が折れたら後遺障害に該当する?

歯が折れたら後遺障害に該当する?後遺障害とは、交通事故により負った傷が治ったあとに残る障害のことです。

交通事故と障害に相当因果関係があり、さらに医学的に存在が認められるもの、自賠法施行令の等級に該当する程度の障害と認定された場合に後遺障害と判断されます。

それぞれ部位によって取り決めが異なるのですが、歯の場合は3歯以上失った場合のみ後遺障害と認定されます。1~2歯失った場合は後遺障害に該当しません。

なお、対象となるのは歯科補綴を加えた永久歯です。乳歯や、永久歯だとしても親知らずについては後遺障害認定の対象外となります。

早急な治療を行うことが何より重要

早急な治療を行うことが何より重要交通事故などによって歯が折れた場合、できるだけ早く治療を受けるようにしましょう。

歯が折れたからといって、必ずしも抜歯が必要になるわけではありません。状態によって判断は変わりますが、抜かずに保存することも可能です。

治療にはさまざまな選択肢があります。折れてから時間が経つと選択肢が減ってしまうため、注意が必要です。まずは歯科医師に相談してみてください。