失った歯を補うため入れ歯にしたところ、喋りにくいと感じている方は多いようです。入れ歯によって見た目が改善されたとしても、喋りにくいようでは快適に過ごすことはできません。
そこで、入れ歯を使用した場合に喋りにくくなる原因と、対策についてご紹介します。快適にものを食べたい、喋りたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
入れ歯を使用すると喋りにくくなる原因
入れ歯を使用することによって喋りにくくなる原因としては、以下の5つが考えられます。どれに該当しそうか確認してみましょう。
まだ入れ歯に慣れていない
入れ歯を入れたばかりの時期は、まだ新しい歯に慣れていないことから喋りにくさを感じてしまうことがあります。徐々に慣れ、少しずつ発音もしやすくなっていくはずです。痛みや急激な違和感などがないようであれば、しばらくは様子を見ましょう。
入れ歯の噛み合わせが合っていない
喋りにくさに加えて違和感が大きいような場合は、入れ歯の噛み合わせが悪い可能性も考えられます。
例えば「さしすせそ」の発音では歯を噛み合わせる必要がありますし、「まみむめも」も唇を閉じて発音しなければなりません。
入れ歯を入れたことによって歯並びが悪くなり、歯がうまくかみ合わない、唇を閉じづらいなどのトラブルが発生すると喋りにくさにつながることがあります。
入れ歯を使用することで前歯の隙間が若干異なる
入れ歯を使用したことによって、少し前歯の隙間が変わると、これまでと発音に必要な唇や歯の使い方が変わることがあります。
慣れてくれば少しずつ良くなっていくことが期待できますが、しばらくの間は発音しづらいと感じることがあるようです。
舌が動くスペースが変わった
発音する際には舌が重要な役割を持っているのですが、入れ歯が入ったことによって舌が動けるスペースが変わり、喋りにくいと感じることがあります。発音のことまで考えて調整してくれる歯科医院で相談したほうが良いでしょう。
発音が得意な入れ歯ではないため
入れ歯の中には発音しにくいものがあります。特に、入れ歯にしてから2週間ほど経過しても全く状態が良くならないような場合は、入れ歯自体に問題があると考えましょう。医師と相談してみるのもおすすめです。
喋りにくい入れ歯を改善する方法
入れ歯にしてから喋りにくさを感じているのであれば、何か対策を取らなければなりません。検討したい3つの対策について解説します。
入れ歯を使用しながら発音するトレーニングを行う
入れ歯に慣れていないことが喋りにくさの原因と感じているのであれば、入れ歯を使用した状態で発音のコツを身につけるトレーニングを行いましょう。
自分の中でもどのようなポイントできちんと喋れないのかわからない場合は、会話を録音するのがおすすめです。または家族や親しい友人などに協力してもらい、どのような発音に違和感があるか教えてもらいましょう。
何度も繰り返しトレーニングすることにより、舌や唇、歯の使い方のコツが少しずつつかめるはずです。
歯科医院で入れ歯の調整をする
トレーニングだけではどうしようもないような場合は、歯科医院で入れ歯を調整してもらう方法が効果的です。具体的にどのような時に喋りにくさを感じているのか、どういった悩みがあるのかも含めて相談してみると医師に伝わりやすくなります。
特に喋りにくいだけではなく痛みがある場合や、入れ歯を入れたことによって舌がきちんと動かせないような場合は早めに相談したほうが良いです。
インプラントなど他の治療法を検討する
中にはどうしても入れ歯が合わない方もいるので、そういった場合はインプラント治療など、他の治療方法を検討してみるのもおすすめです。
インプラント治療は、あごの骨にインプラント体を埋入し、しっかり固定できる方法であることから違和感などを抑える効果が期待できます。喋りにくさの問題もほとんど心配ないといえるでしょう。
入れ歯にすると噛む力が大幅に衰えてしまい、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。インプラントなら自分の歯と同じように取り扱えるだけでなく、物を噛む力も天然歯と同様とされています。
快適さや審美性などを兼ね備えたインプラント治療もチェックしてみてください。
インプラント治療の詳細については『インプラント治療のメリットについて紹介』でご紹介しています。参考にしてみてください。
喋りにくい入れ歯は放置せずに対応
喋りにくいと思うように会話を楽しむこともできず、精神的なストレスにもつながるため放置してしまうのはおすすめできません。慣れていないことが原因と考えられるのであれば少し様子をみても良いでしょう。
ですが、数週間経っても状態が良くならない場合や、痛みや違和感などその他のトラブルもある場合は歯科医院で相談してみましょう。インプラント治療など、その他の治療も選択肢に含めてみるのがおすすめです。