インプラント治療の麻酔医「日本歯科麻酔学会専門医」とは?

インプラント治療は、外科手術にあたります。そのため、治療が難しそう、複雑そうで不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

特に、どのような麻酔を行うことになるのかに不安を感じている方が多いようです。そういった場合、「日本歯科麻酔学会専門医」のいるクリニックを選択すると安心して治療を受けられます。

日本歯科麻酔学会専門医とはどういった資格なのか、インプラントの治療ではどのような麻酔が使われるのかも紹介しましょう。

歯科医院の麻酔医「日本歯科麻酔学会専門医」とは

日本歯科麻酔学会専門医とは、一般社団法人日本歯科麻酔学会が認めている資格認定制度です。麻酔を取り扱う者として、十分な知識や経験があると認められた人に対して認定されています。

この資格を取得するためには、審査や試験などを受け、それに合格しなければなりません。更に、試験を受けるためにも条件が定められており、規定のカリキュラムに従い200症例以上の全身麻酔の実績があることや講習会の参加、論文の提出などが求められます。

簡単に取得できる資格ではないため、日本歯科麻酔学会専門医の資格を持っている医師のもとであれば、安心して治療を受けられるでしょう。

インプラント治療で用いられる麻酔の種類

インプラント治療ではどのような麻酔が使われることになるのでしょうか。代表的な麻酔の種類や特徴などについて解説します。

局所麻酔

ほとんどのインプラント治療は、局所麻酔で行われることになります。局所麻酔とは、身体の一部分のみに麻酔を投与することによって、一時的に痛覚を抑える麻酔です。

全身麻酔が必要ないような比較的に小さな手術で用いられています。インプラント治療の場合も口の中の一部分のみを対象に行う治療ということもあり、局所麻酔が一般的です。

局所麻酔は歯肉に塗って表面の感覚をなくす表面麻酔法、直接麻酔薬を注入する浸潤麻酔法、広い範囲に効果がある伝達麻酔法の3種類があります。奥歯は麻酔が効きづらいことから、伝達麻酔法が使われることが多いです。

静脈内鎮静法

インプラント治療は不安を感じる方が多いため、リラックスして治療が受けられるように静脈内鎮静法に対応している歯科医院も多いです。

静脈内鎮静法とは、まるでうたた寝をしているようなリラックスした状態に導く方法のことで、局所麻酔のみに比べて精神的な負担を大きく抑えられます。

完全に意識がなくなることはありませんが、治療中はボーッとしているため、治療についてはほとんど覚えていない方も多いです。なお、治療後もしばらくはボーっとした状態が続くことがあるため、自分で車を運転して帰ることはできません。

笑気吸入鎮静法

笑気と呼ばれる亜酸化窒素のガスを吸引し、神経を落ち着かせて不安や恐怖を和らげる麻酔です。

ほろ酔いのような状態になり、リラックスできるのが特徴です。ガスの吸引をやめると比較的短時間で効果が切れるため、回復すれば治療後に自分で車を運転して帰ることもできます。

麻酔を投与する際の流れ

それぞれの麻酔を投与する際の流れについても確認しておきましょう。

局所麻酔の流れ

局所麻酔は細い針を使って投与していきます。

麻酔薬を注入する際の痛みに不安を感じる方もいますが、近年は機械で注入速度が自動調整され、できる限り痛みを感じない形で麻酔薬の投与が可能となりました。

静脈内鎮静法の流れ

まず、生体モニターと呼ばれるバイタルサインをモニタリングするための装置を装着します。その後、腕または手の血管に点滴をするための注射をし、麻酔薬は点滴を通して体内に入る形です。

注射してからすぐに効果が出始め、少しずつ眠気を感じるようになります。モニタリングで麻酔が効いているか確認したうえで治療開始です。

治療中も会話は可能ですが、その内容についてはほとんど覚えていません。治療後は、麻酔が抜けるまで少し休み、ふらつきや眠気などがないのを確認して帰宅することになります。

笑気吸入鎮静法の流れ

体調の変化を見逃さないように生体モニターを装着し、モニタリングを開始します。続いて鼻マスクを装着し、マスクから出てくる笑気を吸い込むだけです。医師はバイタルサインをとりながら患者の様子を確認し、適切なタイミングで治療を開始します。

治療終了後は笑気吸入を中断し、酸素吸入してからマスクを外します。しばらく待合室で様子を確認する必要はありますが、消失が非常にスピーディーな麻酔の方法であるため、比較的短時間で意識がしっかりし、そのまま帰宅することが可能です。

不安なことがあれば事前に確認を

インプラント治療で気になる麻酔について解説しました。専門的な知識を持った麻酔医が対応してくれるので、心配はいりません。

ただ、何か不安なことがあれば、事前に麻酔医に対して質問をしておくと良いでしょう。

麻酔というと特別なことのように感じてしまいますが、例えば、局所麻酔は一般的な虫歯治療などをしたことがある方であれば経験があるはずです。それでも不安がある場合は、静脈内鎮静法や笑気吸入鎮静法についても相談してみてはいかがでしょうか。