総入れ歯とオールオン4インプラントでかかる費用を比較

すべての歯を失った場合、そのままでは食事などに悪影響が出てしまうため、何らかの対応を考えなければなりません。代表的な対応として挙げられるのが、総入れ歯やインプラント治療です。

どちらのほうが自分に向いているのかわからず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこで、それぞれのメリットやデメリット、費用相場について解説します。

全ての歯を失った場合の選択肢には何がある?

虫歯や歯周病などによってすべての歯を失ってしまうケースがあります。代表的な治療の選択肢は総入れ歯、またはオールオン4インプラントです。それぞれどのような治療法なのかから確認しておきましょう。

総入れ歯

総入れ歯とは、合成樹脂で作られたピンク色の土台に人工歯が並んでいる入れ歯で、上あごか下あご、または両あごの歯がなくなってしまった場合に選択できます。

土台であるピンク色の部分は「床(しょう)」と呼ばれており、金合金・チタンなどの金属で作られているタイプもありますが、保険内で対応できるのは合成樹脂です。

通常の総入れ歯は固定されていないため、インプラントとは異なり、患者が自身で着脱できます。床を吸盤のようにあごの粘膜に吸着させて使うのが特徴です。

オールオン4インプラント(All-on-4)

通常、インプラント治療では失った歯1本に対して1本のインプラントを埋入するのですが、片あごの歯10~12本を4本のインプラントで支えられるのがオールオン4インプラントです。

総入れ歯のような形で、連結している人工の歯をインプラントであごの骨に固定します。一般的な総入れ歯とは異なり、自身で着脱できません。しかし、その分しっかり固定されているのが特徴です。

保険が適用になる総入れ歯とは異なり、基本的に保険適用とはなりません

総入れ歯のメリット・デメリット


総入れ歯にする場合の代表的なメリット、デメリットについてご紹介します。

メリット

オールオン4インプラントと比較した場合の大きなメリットとして挙げられるのが、保険が適用される点です。総入れ歯の中にも保険が適用されないものはあるのですが、最低限の物であれば保険を活用し、費用を抑えて治療できます。

また、総入れ歯ならほとんどの症例に対応できるので、インプラント治療が選択できなかったような場合でも問題ないケースが多いです。

取り外してメンテナンスができるので、入れ歯が欠けてしまったなどのトラブルが発生した際にも、容易に修理できるのも大きなメリットだといえるでしょう。

デメリット

デメリットとして、保険が適用になる総入れ歯は条件が定められています。

保険の範囲内では金属類を使えないため、合成樹脂のレジンを選択することになるのですが、レジンは臭いや汚れが付着しやすい特徴を持つ素材です。経年劣化による変色、摩耗なども発生しやすいといえます。

また、自分の歯とは異なる違和感を覚える方が多く、慣れるまでには時間がかかります。物を噛む際に傷んだり、ずれたりするケースも少なくありません。

オールオン4インプラントのメリット・デメリット


オールオン4インプラントについても、メリット、デメリットを解説します。

メリット

オールオン4インプラントは保険適用の総入れ歯と比較して審美性だけではなく、咀嚼機能にも優れています。自分の歯と同じように扱えるため、食事や会話も楽しめるでしょう。

総入れ歯のように話したり、食べたりしている際にズレてしまうような心配もないので、口元に自信を持つことにもつながります。

また、歯を失うと咀嚼した際にあごの骨に刺激が伝わらず、あごの骨が痩せてしまう骨吸収が起こることがあるのですが、インプラント治療であれば骨吸収を防げるのがメリットです。

デメリット

オールオン4インプラントは保険が適用できないため、治療費が高額です。また、オールオン4インプラントは対応できる医師が限られている場合もあるので、治療できる歯科医院を探すのに苦戦してしまう可能性があります。

すべてのケースで治療ができるとは限らないため、場合によっては選択できないことがあるのもデメリットです。

総入れ歯とオールオン4インプラントの費用相場


総入れ歯とオールオン4インプラントでは、費用に大きな違いがあります。それぞれ確認しておきましょう。

総入れ歯の費用相場

総入れ歯の費用は、1割負担だと4,000~5,000円程度、3割負担なら12,000~15,000円程度です。上下両方を総入れ歯にすれば、倍の費用がかかります。

また、あごの粘膜にあたる部分が金属で作られているものは保険が適用できません。こちらは素材によって違いが大きく、30,000円~220,000円ほどが相場です。

オールオン4インプラントの費用相場

オールオン4インプラントは、片顎あたり250~400万円程度の費用がかかります。通常のインプラントは1本あたり32~40万円程度の費用がかかるため、1本ずつ治療を行うよりも安く抑えられるのが魅力です。

比較表

それぞれの費用を比較すると、以下の通りとなります。

総入れ歯 インプラント
費用(片顎あたり) ◆保険診療(レジン)
1割負担12,000~15,000円
3割負担12,000~15,000円
◆自費診療
コバルト…18~22万円
チタン…30~40万円
ゴールド…50~70万円
◆自費診療のみ
250~400万円

自費診療の治療については、歯科医院によって費用が大きく異なります。

どちらが自分に適しているかは医師に相談を


審美性、機能性の両面で優れているのはインプラントではありますが、費用の問題があります。200万円を超える費用がかかるため、検討したくても難しい方もいるはずです。

自分はどちらが適しているのか悩んでいるのであれば、直接治療を受ける歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。
それぞれのメリット、デメリットを理解したうえで検討することが重要です。