60代の方にインプラントがおすすめな理由と注意点を解説

60代の方にインプラントがおすすめな理由と注意点を解説

インプラントは、永久歯を失ってしまった場合に選択されている治療法です。

ですが、自費診療で治療費が保険適用の入れ歯などと比べて高額になることから、60代の方の中には治療を迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

確かに費用の問題はありますが、60代の方にもインプラント治療はおすすめです。ここでは、その理由と60代でインプラント治療を受ける場合の注意点について解説します。

60代の方にインプラントがおすすめな理由

60代でインプラント治療を検討するのは遅いように感じる方もいるかもしれませんが、厚生労働省の調査によるとインプラント治療を選択した患者は65~69歳が最も多いです。

 

厚生労働省:平成28年歯科疾患実態調査結果の概要

画像引用元:(PDF)厚生労働省「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」

その理由として、以下のようなことが挙げられます。

若い時代のように食事や会話を楽しむことが可能

歳を重ねて少しずつ歯の状態が悪くなったり、抜けたりすると、若い頃と比較して食事や会話が楽しめなくなってしまいます。

インプラントは、自分の歯と同じ感覚で使用することが可能です。入れ歯などと比較して噛む力も強く、違和感もありません。食事や会話を思い切り楽しみたいと考えている方にも向いている選択肢です。

顔の印象を若く保つことが可能

入れ歯やブリッジは固定するためのバネなどが見え、老けた印象を与えてしまうことがあります。ですが、インプラントは審美性が非常に高く、顔の印象を若く保ちたい方にもぴったりです。

近付いてみても人工歯であると気づかれないほどの審美性を誇ります。

健康的な他の歯を守ることが可能

入れ歯は残っている周囲の歯にバネをかけて固定し、ブリッジも同様に両隣の歯を支えとして固定します。健康的な他の歯に負担をかけることから、周囲の歯の寿命が縮んでしまうことも少なくありません。

インプラントの場合は独立した治療が可能であるため、他の歯に影響しないのが魅力です。

認知症リスクの軽減が期待できる

歯を失い、咀嚼の力が低下すると認知症をリスクが高まるとの研究があります。インプラントで丈夫な歯を手に入れると咀嚼能力が高まるため、認知症リスクを軽減させる効果が期待できます。

参考:(PDF)Review of Japan Society of Health Support Science Vol.2「咀嚼が一般高齢者の短期記憶に長期的に与える影響」

欠けている歯の本数が多くても治療可能

インプラントにも、総入れ歯のように片顎全体の失った歯を補える治療法があります。「オールオン4(フォー)」と呼ばれる方法です。

最少4本のインプラントを埋入し、そこに連結した片顎分の人工歯を固定します。1本ずつインプラントを埋入するのに比べて、大幅に治療費を抑えることが可能です。

オールオン4の詳細は『オールオン4インプラント(All-on-4)とは?費用相場やメリットを解説』でも解説しているので、こちらをご覧ください。

60代でインプラント治療を受ける時の注意点

60代でインプラント治療を受ける時の注意点60代でインプラント治療を受けようと考えた際には、いくつか注意点があるので先に確認しておくことをおすすめします。特に注意が必要なのは以下の2点です。

顎の骨が少ない場合や持病が多い場合は治療できない可能性がある

インプラント治療はすべての方が選択できるものではなく、条件が合わない場合はその他の治療を検討することになります。

まず、インプラント治療は、顎の骨を土台として人工歯を固定するため、十分な量の顎の骨が必要です。骨を増やす治療もありますが、それでも十分な量の骨量が見込めない場合は治療が難しいといえます。

また、インプラント治療は一般的な入れ歯治療やブリッジ治療と異なり外科手術が必要です。そのため、持病があり、リスクが高いと判断された場合は選択できないことがあります。

毎日の手入れが必要になる

インプラント治療後は良好な状態を保つため、積極的なお手入れを行う必要があります。

部分入れ歯とは異なり取り外してお手入れをする必要はありませんが、歯磨きは念入りに行いましょう。中高年の方は若い方と比べると歯を失うリスクが高いといえます。

そのため、通常の歯ブラシを使った歯磨きのほか、デンタルフロスや歯間ブラシ、小さなヘッドで細かい部分を磨けるタフトブラシなどを組み合わせ、十分なお手入れを行っていくことが重要です。

お手入れが十分でないと「インプラント周囲炎」と呼ばれる歯周病のような病気に繋がり、インプラントが抜けてしまう可能性もあります。

60代にとってインプラントはメリットが大きい

60代にとってインプラントはメリットが大きいインプラントは機能性と審美性に優れている治療であるため、年代を問わずメリットが大きいといえます。

年齢を重ねるほど歯を失うリスクが高まりますが、失った歯をそのままの状態にするのはよくありません。

インプラント以外にも入れ歯やブリッジなどの選択肢がありますが、自分の歯と同じようにしっかり噛めて見た目も自然な人工歯を選択したいのであれば、インプラントがおすすめです。

治療が可能かなどについてはカウンセリングで相談してみてください。