30代でインプラント治療を行う際の注意点と考え方

30代でインプラント治療を行う際の注意点と考え方

一般的に高齢になってから検討する方が多いインプラント治療ではありますが、30代で行った場合に、天然歯と同じように噛める、自分の歯として使えるなどの魅力があります。

一方で、治療費が高額であり、定期メンテナンスが必要などのデメリットもあるので、30代でインプラント治療を検討している方はそれぞれポイントをおさえておきましょう。

注意点などについて解説します。

30代のインプラント治療に対する考え方

30代のインプラント治療に対する考え方
30代というと、インプラント治療を検討するにはまだ早いのではないかと考えてしまうことがありますが、インプラント治療をすることによって、入れ歯やブリッジなどに比べ自分自身の噛む力を最低限に活かすことができます。

例えば、部分入れ歯の場合は自分の歯に比べて噛む力が30~40%程度、総入れ歯になると10~20%程度しかありません。ブリッジの場合はそれよりも高いのですが、それでも60%程度です。

一方でインプラントは、天然歯を100%と考えた際にほぼ100%に近い力で噛むことができるので、食事をする際のストレスなどを抑えることができます。

メンテナンスをしっかり行えば一生モノの歯として活用することができるので、30代だけではなく40代、50代も快適に食事を楽しむためにインプラント治療について検討してみてはいかがでしょうか。

30代でインプラント治療を受けるメリット

30代でインプラント治療を受けるメリット
30代でインプラント治療を行うメリットを3つご紹介しましょう。入れ歯やブリッジに比べると次のような魅力があります。

天然歯と変わらない見た目

失った歯を補う治療を検討した際に、見た目が気になる方が多いのではないでしょうか。インプラント治療は自分の歯と同じような見た目なので、人から気づかれることもありません。

見た目を重視して治療法を検討したいと考えている方にとって、インプラントは代表的な選択肢だといえます。審美性に優れている特徴があるため、人と会話などをする際にも、どのように見られているか心配する必要もありません

ブリッジや部分入れ歯だと金属が見えてしまって気になるといった方にとっても魅力的な選択肢です。

適切なメンテナンスで半永久的に自分の歯として使える

インプラントには寿命がないとされているので、きちんと定期的なメンテナンスを受けることにより半永久的に活用していくことができます。

他の治療法について見てみると、一般的にブリッジは7~8年程度、入れ歯は3~5年程度しか耐用年数がありません。ブリッジや入れ歯と比較しても大変優秀だといえるでしょう。

自分の歯と同じ感覚で食事を楽しめる

ブリッジや入れ歯の場合、硬いものをうまく食べることができず、調理方法や切り方、食べるものなどを工夫しなければなりません。一方で、インプラントの噛む力は天然歯と変わらないので、自分の歯と同じ感覚で食べられるのが魅力です。

食事のたびに痛みや違和感を覚えてしまうと、大きなストレスにつながってしまう可能性もあります。特に30代といえば、これからまだまだ長い人生を送ることになるため、将来的なことも含めて考えてみると良いでしょう。

40代、50代、60代になってもブリッジや入れ歯の違和感と付き合っていくのか、インプラントにして快適に食事をとるのか考えてみましょう。

30代でインプラント治療を受けるデメリット

30代でインプラント治療を受けるデメリットおさえておきたいデメリットについても確認しておきましょう。インプラントはとても優秀な治療法ですが、次のようなデメリットがあります。

保険が適用されないため治療費が高額

自由診療の扱いになるため、1本あたり32~40万円程度の費用がかかります。複数入れる場合は更に費用がかかることになるので、費用面についてよく確認が必要です。

インプラント治療する箇所や口内環境によっても違いが大きいです。また、インプラント治療が終わった後も定期的にメンテナンスに通うことになるので、メンテナンス費用についてもよく確認しておくと安心できるでしょう。

費用の詳細については『インプラント治療の費用相場を知っておこう』でご紹介しています。参考にしてみてください。

定期メンテナンスに伴う時間、費用がかかる

インプラントを快適に使うためには定期メンテナンスが欠かせません。そのために時間を割かなければならず、メンテナンスの費用もかかるのがデメリットです。

ただ、メンテナンスを行わなかった場合には状態が悪化しやすく、さらなるメンテナンス費用がかかる可能性があるので注意しておきましょう。

インプラントを利用する際には、自宅でのケアも丁寧に行うことが重要です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスなども活用しながら清潔な状態を維持しましょう。

歯科医院で行うメンテナンスとセルフケアについては『インプラントのメンテナンス方法!歯科医院で受ける場合と自宅で行う方法を紹介』で詳細に解説しているので、ご覧ください。

30代のインプラント治療にまつわる注意点

30代のインプラント治療にまつわる注意点
実際に30代でインプラント治療法を行う場合、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。特に注意しておきたいポイントは以下の3つです。

治療後の食事は柔らかいものから

治療後2~3日程度は硬いものを避けて柔らかいものを中心とした食事をとるようにしましょう。インプラントなら自分の歯と同じように噛めるとご紹介しましたが、これは歯の状態が落ち着いてからの話です。

一般的に、普通に噛めるようになるまでに下顎で2~3ヶ月、上顎で4~6ヶ月ほど時間がかかるとされています。安定する前に無理に硬いものを食べてしまうと不具合に繋がってしまう恐れがあるので、徐々に慣れるようにしましょう。

治療後1週間ほどは飲酒を控える

飲酒をするとアルコールの働きで血のめぐりが良くなり、炎症や腫れを引き起こしてしまう可能性があるほか、傷の治りが遅くなることがあります。また、治療後に処方される内服薬の効果に影響してしまう可能性もあるため、治療後1週間ほどは飲酒を控えましょう

治療後はできる限り節煙・禁煙を意識する

喫煙はインプラントに悪影響をもたらすため、できる限り禁煙が理想ですが、それが難しい場合は節煙から挑戦してみてください。傷の治りが遅くなるほか、インプラントの定着率が下がってしまいます。

更には歯周炎などのトラブルも発生しやすいですし、感染症のリスクも上がるので良い影響はありません。

インプラント治療は高額です。せっかく高い費用をかけて治療をしたのに、タバコが原因でインプラントを失う結果になってしまったとなると大変です。

タバコがインプラントに与える影響や、電子タバコなら良いのかなどについては『インプラント治療中に喫煙を避けるべき理由を解説!電子タバコはOK?』で解説しています。こちらもご覧ください。

治療後は激しい動きを伴う仕事や運動を控える

インプラント治療後はできるだけ安静にして過ごすのが理想です。インプラントは外科手術を伴う治療法であるため、口の中をケガしているのと同じ状態になっています。

この状態で激しく動く仕事や運動を行った場合、血行がよくなり傷口が開いたり、出血したりする可能性があるからです。

仕事についてはそれほど動かないデスクワーク程度であれば大きな問題はないとされていますが、力仕事や走り回る仕事は休みを取るなどして調整しておきましょう。

血行を良くすること全般を避けたほうが良いので、熱い湯船にゆっくりつかるのも避けておいたほうが安心できます

快適な歯で食事をしたい30代におすすめ

快適な歯で食事をしたい30代におすすめ
自分の歯と同じような見た目で、しっかり噛むことができるインプラントは30代など若い世代にもおすすめです。30代のうちからブリッジや入れ歯にすると、その後食事をする際に違和感を覚えるようになってしまう可能性もあります。

インプラント治療が気になっているものの、ブリッジや入れ歯も検討しているということであれば、自分に適しているのはどの治療法なのか、歯科医院で詳しく相談に乗ってもらうのがおすすめです。